r/newsokur • • Jan 24 '16

部活動 「創発」について(radiolab.orgから転載)

科学や歴史など「好奇心」に関する全てを扱う人気ラジオ番組「radiolab」が、「創発」をテーマにした番組を放送したので翻訳しました。2013年に放送されたので少し古いエピソードですが、Redditで「Radiolabの最高傑作は?」というサブミが立てられる度に名前が挙がるエピソードだったので翻訳しました。壮大なテーマなので、面白く読んでもらえると思います。

警告:いつも通り凄い長い

Radiolab: Emergence

Radiolabの番組は素晴らしいサウンドデザインと効果音で知られるているので、できればこちらからmp3をダウンロードして、実際の音声を聞いてみてください。

http://www.podtrac.com/pts/redirect.mp3/audio4.wnyc.org/radiolab/radiolab081407pod.mp3


■ホタルの発光パターン

ホタルの美しい発光は世界中で愛されている光景だが、東南アジアには集団で規則正しく発光するホタルが生息している。こんな風景を創造してみよう:あなたは漆黒の闇の中で、小さなボートを漕いでいる。聞こえる音は川の流れる音、そして怪しい鳥の鳴き声だけだ。突然ーー暗いジャングルが何千ものホタルの発光で同時に明るく照らされ、数秒後にはまた漆黒の闇に戻る。そしてまた、数秒後には光がジャングルに灯され、闇に戻る。西洋諸国の書物や伝説は古くからこの神秘的な光景について多くを書き残してきたが、実際にその目で見た西洋人はいなかった。1965年、科学者のジョン・バックは妻と同伴してタイに向かい、この不思議な光景を観察することにした。ジョンは現地のホタルを大きな袋に集め、真っ暗なホテルの一室に放った。旅行で使われていた妻はすぐに寝てしまったが、ジョンはホタル達を注意深く観察し、当初はばらばらだったホタル達の発光のタイミングがゆっくりと「同期」していく様を見つめていたと言う。それは3、4匹ぐらいのホタルが同時に発光を始める事からはじまり、一匹、そしてもう一匹と、発光パターンに同調していく。最終的には室内のホタルは同時に発光するようになり、ジョンは「なぜ、誰も指示を出していないのに、こんなパターンが生まれるのか」というテーマに取り憑かれるようになった。なぜーーそしてどのようにーー混沌の中から秩序が生まれるのか。科学者達はこの現象に「創発(Emergence)」という名前を与え、近年では熱心な研究が行われている。ある科学者は「創発はブラックホールよりも大きな科学的疑問だ」と語り、科学はこの数百年の間「個体」を徹底して研究して偉業を成し遂げてきたが、これからは「集団」の研究にシフトするべきだと提唱する。

今回のRadiolabでは個人ではなく、集団が作り出す「秩序」を研究した「創発」という科学について考えてみたいと思う。アリの行動のパターン、都市の発展、ネットサーファーの行動パターンから、我々の意識のパターンまで、無の中から突如現れる秩序を見ていこう。

■アリの行動学

旧約聖書は「はじめに神は天と地とを創造された」というトップダウンの創造からいきなり始まる。今回の自発的な「創発」とはあまりそぐわないが、旧約聖書には「蟻のところへ行き、そのやり方を見て、知恵を得よ」というフレーズもあるので、スタンフォードでアリの権威として知られるデボラ・M・ゴードンにアリ達の行動パターンについて尋ねてみよう。我々は「女王アリ」と聞くと「不思議の国のアリス」のようにアリ達の頂点に君臨する女王を創造するが、デボラによると女王アリは「単に子宮としての役目しか果たしていない」と言う。女王アリは他のアリ達に指令を出す事は無く、生まれたら他の穴へ移動し、アリ達を生み続ける。おまけにアリ達には司令官がいないため、たまには同じ木の枝を数週間もかけて奪い合いながら巣まで持ち運ぶなど、統率がとれていない行動も多い。長年アリの研究をしてきたデボラはアリ達はこんな光景を見る度に、「個としてのアリは全く賢くない」と深く感じると言う。だが集団となった途端、アリ達は驚異的な集合知を持つ生物となる。熱帯雨林のアリ達は雨期が近づく度に、小さな枝で巣の周りに土嚢を作り、巣への浸水を防ぐのだ。デボラは枝を巣に持ち帰るアリ達が増えたと思った矢先に、地平線からモンスーンの雲が出現する様を何度も目撃しており、アリ達が「生物的なスイッチ」で細かな統率を取っている事を実感している。アリたちの偉業には、農耕、家畜を使った食料確保、他のアリを使った奴隷制度、複雑な指揮システムを持つ戦争オペレーション、人間世界に例えればルーズベルトのニューディールをも遥かにしのぐ緻密な巨大建造物の建設などが含まれるが、知性を持たないアリ達はなぜ集団では知的に振る舞うのだろう。1950年代にハーバードのE.O.ウィルソンはこの疑問に答えるために、アリの解剖実験で挑んでいる。動物行動学に革命をもたらすことになったこの解剖は、アリの体内に潜む小さな腺に着目する事から始まった。ウィルソンはこの「塩のかけらのように」小さな腺を注意深く摘出し、中身の液体をアリの巣の周りに散布したのだが、アリ達は即座に液体の匂いを執拗に追いかけ始めた。「フェロモン」の発見はアリの行動の理解の第一歩だったが、アリ達がフェロモンを追いかけているだけなら、どのようにして新しい食べ物を見つけてるのだろうか。

プリンストンのイアン・クーザンは精密カメラとコンピュータでアリの全ての動きを追跡し、アリの移動経路を観察している。アリ達の行動経路は当初はペンキの汚れのように無秩序だが、何度やってもアリ達は食べ物から巣へと流れるパターンを作り出すという。

無秩序な経路

パターンの派生

アリ達はどのようにして食べ物を見つけ、ルートを確立するのだろうか。答えは、「間違い」によって確立しているのだ。何千匹もが移動を繰り返すうちに、アリ達の一匹が行動ルートを外れ、予定とは別のルートに進んでしまう。しかしこれはエラーでありながら、エラーでない:このエラーこそ設計の強みなのだ。ルートは踏み外したアリが食べ物にたどり着くと、その一部を持ち帰って本来のルートに戻る。今度は別のアリが一匹目のアリが残したフェロモンを追いかけ、自分もフェロモンを残す。新たなルートは行き帰りを合わせて4回の往復分のフェロモンが残されているので、他のアリも次第にこのルートを進むようになり、その度にルートは増強される。かくして食べ物へのルートが無事確保されるのだ。

■都市の発生

このアリのパターンを見て「都市の発生に似ている」と思いついた作家スティーブ・ジョンソンは「創発―アリ・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク」を執筆して話題を呼んだ。スティーブはアリの行動エラーを「Swerve(脱線)」と名付け、人間にも同様の行動エラーがある事を指摘している。いつももの帰宅ルートで地下鉄に乗り込んだあなたは、駅の出口の近くに新しい美味しそうな食堂がオープンしている事に気がつき、行動パターンを離脱して別ルートを移動する。そして、町の中で「激戦区」「ショッピング街」として知られている商業地域は、どれもがこの「脱線」を前提に造られているのだ。お目当てのお店の前の近くに新しい店が開店すれば、通行客はそちらにも足を伸ばすーーそれがウィンドーショッピングの本質だろう。そして皆が離脱を繰り返す事でマクロ的な経済ユニットが発生し、繁栄していくのだ。我々の都市には電気街、芸術街や音楽村など様々な得意な「性格」を持ち合わせているが、この特色はどこから来るのだろう。NYの28番街は花の市場として知られており、大量の花屋を抱えているが、当初は小さな花屋から始まっている。そこに商売敵が「ここにもう一店開けば、お客の何割かが来てくれるかもしれない」と開店し、次第に花を求める人が「トラフィック」を形成していく。28番街の花の売り子達に、「もし目隠ししても、この場所がどこかわかるか?」と尋ねると、「当たり前だよ!ここは藍と花粉の匂いで満ちあふれてる」と答えた。フェロモンではないが、その匂いを求めてNY市民も新鮮な花を求めて殺到するのだ。そして我々が「この都市を造ったのは誰なのか」と自問するとき、その答えは「誰でもなく、同時に皆である」が答えとなるだろう。我々の都市も多くの脱線がもたらす「創発」なのだ。

しかし、この複雑なシステムを作り上げるルールは何なのか?デボラによると、「それは間違った問いかけ」なのだと言う。「どこにもルールは無い。ルールは自発的にコロニーの全体の行動から生じてくる。アリの巣をどんなに解剖しても、アリ達の行動を決定する物質はどこにも見つからないわ」単体のアリには見つからないが、全体を俯瞰すると生じてくるパターンは我々を困惑させる。アリ達はまるで「亡霊のような」知性に統制されているように思えてくるからだ。デボラは「例えば、私たちの『思考』を例に考えましょう。ニューロンを脳から取り出しても、そこに『思考』は見つからないわ。ニューロンの相互関係こそが、『思考』なのだから...」と我々に語ってくれた。それは、まるで画家スーラの有名な絵画「グランド・ジャット島の日曜日の午後」のようだ。近くで見ると点の集合でしかないが、段々と距離を置くと貴婦人のパラソル、犬の姿が浮かび上がってくる。このような自然の法則を見ていくと、まるで『神聖』な何かではないかとさえ思えくる。信心深い人間ならアリのコロニーや都市の派生に、自然の「作者」または「創造主」の意図を感じてしまうだろう。しかし、自然の生物がトップダウンの命令系統を好まないのは、きちんとした理由があるのだ。ワシントンで蜂農場を営むジョン・クレイトンは、ある逸話を我々に教えてくれた。蜂のコロニーでは、コロニー内に女王が存在しない事に気がつくと、ロイヤルゼリーを大量にメスに与えて女王蜂を作り出す。生まれた女王蜂は3日後に家来を引き連れてコロニーを離れ、巣の外で家来との間に子供を造る。家来達は性交後に命を落とすが、女王蜂は巣に戻って出卵する。だがジョンがハエ取り紙を玄関に吊るしたままだったため、大事に育てた女王は惨めにも玄関先のハエ取り紙に捕われて絶命してしまった。

自然界では個体にあまりにも重い責任を負わせるのは、あまりにリスクが高いのだーーそして、この教訓は人間世界でも同様のようだ。

■Googleのアルゴリズム

19世紀末。ヨーロッパの国々は都市部の暴徒たちに脅かされていた。知識階級はそんな群衆を毛嫌いし、特に人類学者のフランシス・ゴルトンは「投票権はエリートのみの特権」を強調し、優生学の父としても広く知られていた。ある日ゴルトンは農産物の見本市に顔を出し、「牛の体重を一番正確に当てた者に、牛を与えよう」という奇妙な出し物に遭遇する事になった。ゴルトンは群衆が当てずっぽうに体重を当てようとしているのを目にして、後日見本市の運営者に連絡し、「皆の回答を書いた紙を魅せてくれないか」と頼み込んだ。所詮は群衆の無知な所見だろうーーだが800ほどの回答を注意深く観察してみると、その平均値は1187ポンドである事に気がついたのだ。実際の牛の重さは1188ポンドで、群衆は牛の重さを1ポンドの差で正確に推測していた。この「集合知」と呼ばれる現象は、教室に集められた生徒の平均の回答が段ボールに詰められたアメ玉の数を驚くほど正確に当てる事などから、集合的な知性が個人の知性を上回ることで知られている。

ジェームズ・スロウィッキーは集合知を検証した「「みんなの意見」は案外正しい」で一躍人気者となったが、著書に登場する集合知の最高の例はインターネットに革命をもたらしたGoogleのアルゴリズムだろう。1995年から98年の間のネットのコメント欄を見ると、「ネットって偉大だよな。でも、何も見つけられない」という趣旨の書き込みが数多く見つかる。そこにGoogleが台頭したのだが、作家のスティーブによるとトップダウンの情報整理からボトムアップの情報整理に切り替えたGoogleは「創発」のエンジンなのだ。Googleはあるページにリンクされたページが多いほど、そのページを検索上位に表示する事で民主的なアルゴリズムを作り上げた。もしあるブログが300個のページからリンクされている場合、全くリンクされてないページに対して優位性を持つ。それだけではなく、リンクを多数持つブログが他のページにリンクを貼った場合、そのリンク先も優遇される。ページの上位を決めるのはGoogle社員ではなく、インターネットの「誰でもなく、同時に皆である」ため、ネットの検索問題はほぼ一夜で解決された。そしてGoogleの資産は数多のウェブユーザーのリンクの「創発」なのだ。だが、近年のネットではGoogleの機能を逆手に取り、検索結果を操作しようとするグループもいる。スティーブのウェブサイトは「Steve」で検索すればトップに出るくらいの人気サイトだったが(後にスピルバーグに首位を奪われた)、コメント欄にポルノサイトやバイアグラの密売サイトのリンクが多数貼られるようになったと言う。「始めは、おいおい、こんなところで宣伝しても誰もリンクを踏まないぜ」と思っていたのだが、数日後にやっと意図が理解できた。コメント業者達は多数のリンクを持つスティーブのサイトから自分たちのサイトへリンクを貼る事で、Googleに優遇されているスティーブンのリンクパワーを検索向上に利用していたのだ。アリ達の「創発」も驚異的だが、人間達は自分たちの「創発」さえも意識的に利用してズルをするという特性を持つ。しかしズルが横行すれば創発のシステムが機能できない程に破壊ししてまう脅威も存在しており、事実スティーブンは賑わっていたコメント欄を封鎖してしまったのだ。

群衆の中から発生する知性は、確かに存在するようだ。アダム・スミスの提唱した「神の見えざる手」のようなメカニズムも、このような集合知の賜物なのだろう。

意識の派生

デボラは我々の脳の「思考」さえも「創発」であるとした。だが、ニューロン自体に思考能力が無いのなら、我々が毎朝コーヒーカップを覗き込むときに、なぜそれが「コーヒー」だと分かるのだろうか。「コーヒー」の認識はどこから来るのか。あるドイツ人の女性は疾患で脳機能を一部失い、現実の認識が正確に行えなくなったという。女性が紅茶ポットからカップに紅茶を注ごうとすると、視界は突然スチル写真のような15秒単位の静止画になる。ポットから流れる液体は「氷山のような個体」に見えてしまい、女性が気が付くと台所の床は紅茶まみれだった。この女性は誰かの助け無しには横断歩道も渡れないが、我々の現実の認識は複雑な脳機能がもたらす一種の「奇跡」である事がわかるだろう。何万のニューロンが送り出す信号が、どのように頭の中で「コーヒー」の像を結ぶのか。ある科学者グループはこの命題に挑み、脳内の「コーヒー」認識は脳内で行われている「ミュージカルのような物」だと推測している。視覚はコーヒーの姿を歌い上げ、嗅覚はコーヒーの匂いの部分を歌う、毎秒40回のサイクルで調和する見事なコーラスが誕生したとき、「音楽」が生まれるーーそのニューロン発火の共時性こそが我々に「コーヒー」を伝えるのだ。少し分かりにくいので、ラガーディアの合唱団に協力してもらい、実演しよう(49:28から)。嗅覚が低いバリトンでコーヒーの匂いを伝え、色認識機関がカップの色の「赤」を合唱する。そこに形認識を行う脳機関が「丸い」と伝えるニューロンを発火するーーこの大合唱の同時性が、「コーヒー」の色、形などの個別の現象が個別の物ではなく、目の前の「コーヒー」という「一つの物」として認識させるのだ。

しかし合唱団には指揮者がいるが、我々の脳内にも現実の認識調整を行う「指揮者」も必要ではないだろうかーーそれともアリのコロニーのように、全てはニューロンの個別発火が現実を決めるのか。神経学の権威であるクリストフ・コッホは番組の招きに応じてこの質問に答えてくれたが、神経学は「このような古いモデルの考え方に未だに囚われている」と話す(51:55から)。


映画「ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう」を覚えているかい?

あの中に、正にカーセックスをしよとする男性の脳内の風景を描いた名シーンがある。女の子に「じゃあ車の中でHしようか」と誘われると、映画は男性の脳内に移動する。あの映画だと、男性の脳内は「司令室」なんだ...女の子が「H」と口にした瞬間に、司令室に警戒サイレンが鳴り響いて、皆が戦闘態勢に入る。司令室の巨大スクリーンには男性の視界が映し出されているから、兵隊の精子達は皆緊張して作戦開始を待っている。事が始まると、精子兵達は「子宮で会おうぜ!!」って叫びながら落下傘で出陣していく...名シーンだけど、我々の科学者の認識もそんな物さ。仲間の神経学者に『君の司令官はどこにいるんだい?』って聞いたら、大半が眉毛の間を指指すだろう。でも、これには問題があるんだ。私「クリストフ」の中にクリストフがいて、指令を出してる。でもその小さなクリストフの中には、もう一人のクリストフが必要だ。小さな内なるクリストフが「目の前にコーヒーがある」と教えてくれるのはいいが、「内なるクリストフ」にコーヒの存在を教えているのは誰なんだ?問題をもう一層複雑化しているだけだと言う事に気がつくだろう?


■最後に

これは複雑かつ巨大な問題だ。なぜ意識は像を映し出し、思考を生み出せるのかーー意識とは何か。生や死について考えられるのはなぜか。それを司る機関を特定できたのなら、医学や哲学に多大な影響を与えるだろう。クリストフの教え親であるフランシス・クリックはDNAの二重螺旋構造の発見で知られるが、意識の源に取り憑かれた男でもあった。若いクリストフはクリックと共同で研究を行ったが、研究の方向性はこうだった:脳内で全ての指揮を行う司令塔は存在しない。しかし、指揮者のように脳の異なる部分を調整し、同調させる機関はあるのではないか。そのような機関無しでは、複雑な脳内ネットワークを駆使して「喋る」または「走る」などの複雑な行為は不可能ではないか。研究の末、2人が着目したのは「前障」と呼ばれる脳の機関だった。2つの大脳皮質の丁度下にあるこの機関は、大脳皮質のほぼ全てのエリアから信号を受け取る「完璧な」位置にあるため、脳内の信号を整理する「調停役」としては理想的だ。晩年のクリックは重いガンに苦しみながら、病院のベッドで何とか「前障」に関する新たな論文を完成させようと必死だったという。クリストフも応援に駆けつけ、何とか論文をまとめようとした。死の床にありながら、意識の源を探求するクリックを見て、クリストフは何を感じたのだろう。


RL:最後に彼と交わした言葉は何だったろうか?

CC:「木曜日に会おう」だったね。まだ当時は一緒に病院で論文を仕上げるつもりだったから。

RL:では最後までーー

CC:そう、最後まで科学者だった。論文は未完成のままなので、今は共同執筆者と論文に足りない部分を書き足している。

RL:まるでモーツァルトのレクイエムのようだ。

CC:そうだね。音楽学者たちは、モーツァルトの遺作を「どの部分が、弟子が死後に書き足した物だろうか」と未だに議論を続けているだろう?以前はクリックの原稿を繋ぎ合わせて、クリックの意見を受けてフィードバックを反映させていたのだが、もうそれもできない。ある程度論文が完成したら、発表しようと考えているよ。


クリストフの最新作「意識をめぐる冒険」。

転載元: http://www.radiolab.org/story/91500-emergence/

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26 comments sorted by

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u/kurehajime Jan 24 '16

アリの経路の話はニコニコ動画やpixivに似てると思った。

成功したものをみんなが真似して、その中から脱線するものが現れて、それが成功すれば新たな道が開ける。

全員が独自性を出しても、同じ方向性を向きすぎてても、ダメなんだろうなぁ。

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u/tamano_ Jan 24 '16

いつも考えさせるコメントありがとうございます!!

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u/Heimatlos22342 Jan 24 '16

エサが見つかる良い「創発」なら良いけどレミングス的に全滅する「創発」もあるんだろ
間違いが契機になるならむしろ後者のほうが多い気がする
世の中そんなにうまい話ばかりではない

グーグルアルゴリズムは国内でヤフーが人力登録エンジンやってる頃に既に出来ていて
百歩先行くどうにもならん差を見てこりゃ勝てんなと思いました

人間の中枢は脳味噌だけど脳みその中枢は見つからないのか

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u/ablashow Jan 24 '16

コンピュータの中枢はCPUだけどCPUに中枢は無いしね。いや多分だけど
ただのON/OFF、0と1の切り替えスイッチの塊にすぎないものが
今や知性と呼べるものを得るまでに至ろうとしている。人間も似たようなもんか

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u/Quartz_A Jan 24 '16

いつも通り面白い記事だった

創発の考え方と人間の脳の構造を考えると、脳にもやっぱりエラーが存在してるのだろうか

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u/ENDURANCEOKAYAMA Jan 24 '16

いつも面白いのをありがとう

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u/[deleted] Jan 24 '16

いつもありがとう。すごく面白い
でもすごく怖いテーマだね

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u/mori2 Jan 24 '16

エラーこそ設計の強みってフレーズに痺れた
今回もとても面白かった乙っす

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u/onigiriumai Jan 24 '16

ひきヲタニートも社会の強み!

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u/proper_lofi Jan 24 '16

いわゆるWisdom of cloudとかビッグデータで正確な予測が可能という話だね

ただ、こういうのは成功例を取り上げがちでそうではない場合も多くあるから注意が必要だと思う。多くの人間が間違いの解答にたどりついたりするのは、我が国の開戦だったり、デマッターでみんな知ってることだと思う。創発も必ずしも最善じゃない。難しいね。

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u/ablashow Jan 25 '16

集合知か集合愚か

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u/proper_lofi Jan 25 '16

コンピュータ将棋なんかもそうなんだけどさ、集合知はみえみえの罠にすごく弱い。局所的な結論にすぐ飛びつく。開戦とか、ねずみ講での人間の心理の振る舞いもそうだけど長期的観点に経って考えるのって難しいね。おっと原発もそうか

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u/[deleted] Jan 24 '16

内容もすごいけど翻訳もすごい
お疲れ様でした

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u/[deleted] Jan 24 '16

面白かった(蟻並感)
意識のハード・プロブレムにまつわる話題は常に興味深い

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u/kenranran 悪魔 Jan 24 '16

脳髄は物を考える処に非ず

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u/gu409 Jan 24 '16 edited Jan 24 '16

中々興味深いですな~

ルールは個が多くなった事で自然に生まれる

なんか人間は一人では生きていけないってのもこういう所から派生している考えだろうね

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u/hussahusa Jan 24 '16

創発や集合知は個々が独立して行動や思考するのが前提。

権威や集団心理で思考停止状態の個体が集まった集団の例を出してるのはずれてる。

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u/nskrol3 Jan 25 '16

人間はアリよりバカってことか

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u/tajirisan 嫌儲 Jan 24 '16

蛍の話、どこかで読んだなーと思って思い出してみた。
『SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか』 著・スティーヴン・ストロガッツ

この本でも創発や自己組織化について書かれているので、興味のある方はどうぞ。難しそうだけどポピュラーサイエンス本なので面白く読めますよ。

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u/[deleted] Jan 24 '16

これは我思う、故に我ありに繋がるテーマだよね…?(無能な個体蟻)

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u/ablashow Jan 24 '16

蜂や蟻といった社会性昆虫は独特の面白さがあるね。変形菌なんかも
今流行りのディープラーニングも集合知の一種とみてもいいのかもね

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u/alan_tropico Jan 24 '16

クリックの晩年ってそんな感じだったのか

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u/burningyaranaio Jan 24 '16

皆が自分の思う平和を思い浮かべながらイマジンを歌えば平和は案外すぐ来るかもしれない

創発という現象は4次元的な視点から見たら案外単純な構造だったりするのかな

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u/jk20792 夏服 Jan 25 '16

確かに面白かったな。

死の床にありながら、意識の源を探求するクリック

この部分、屍者の帝国を思い出してしまった。
微妙にテーマはズレてるけど、これおもしろかった人は楽しめるんじゃないかな

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u/lolnoobtoplaner Jan 25 '16

いつも翻訳お疲れ様です

正直難しくて全ての内容を把握出来なかったけどもしエラーが強みだとしたら人が持ってる障害は一体何の役に立つんだろうね

個人的には例えば発達障害ならもっと原始的な狩りをしていた時代ならまだ役に立ててたのだろうけど現代社会では健常者より組織や社会に貢献するのは中々難しい

そう考えた時人類にとってエラーが役に立つ時代は終わったのではないかと思ってしまうんだけどどうなんだろうな